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2016年10月6日
鑑定士:碧令翠(044)

時代を観る…「世界を俯瞰して観る」

<時代の夏季「巳・午・未」の大運に世界は!?>

2009年(丑)の年を持ち、時代は変わりました。リーマンショック前と後と見る事も出来ますし、1950年(寅)から始まった世界の生長…(成長期)の完全な終焉とも言えます。
それでは 世界は崩壊し、未来は地獄の様な時代に成るのでしょうか?

<冷戦時代のパワーバランスの崩壊が招いたもの>

1991年(未)=大運(巳)この年は、大変な時代の転換点でした。冷戦時代の終り(ロシアの崩壊)により、1970年代のヨーロッパ統一の悲願である、統一通貨の導入は加速され、2002年(午)=大運(午)1/1日に現金通貨としてユーロが誕生しました。ユーロはアメリカ合衆国 ドルに次ぐ通貨の地位を有しましたが、その後2010年(寅)=大運(未)の欧州ソブリン危機(ギリシャの粉飾決算・スペイン・ポルトガルイタリアなどの経済危機)を間も無く迎え現在ではイギリスの脱退など、欧州統一も崩壊の予兆です。振り返れば ロシア崩壊1991年をきっかけに、東欧の人々の西側諸国への移動(移民の流入)が、ドイツの経済独り勝ちを招き、安価な人件費でドイツ以外の経済力を奪う事となりました。2003年(未)=大運(午) イラク戦争では、アメリカ・ブッシュ大統領の掛け声で、有志連合35ヶ国が、大量破壊兵器の保持、フセイン独裁を名目に参戦しました。日本人は1人5万円の負担を強いられその後大量破壊兵器の事実が無かった事は、先導したアメリカも認めました。又 2010年(寅)=大運(未)は、アラブの春と言われた年で、長年の欧米による石油利権を、取り戻し 世界一の福祉国家であったアフリカ リビア(カダフィ政権)は、第二のユーロ圏を目指し、アフリカ統一通貨・アフリカ中央銀行を目指しましたが、石油の利権は世界経済を揺るがし、ドルの失墜を意味するため、統一の夢は欧米の力で潰されました。統一の夢は冷戦崩壊により、表に出た訳ですが 「分裂・淘汰・格差」の未の大運に置いて成される事はありませんでした。2015年(未)=大運(未) シリアそしてアフリカからの難民問題は疲弊したユーロ圏に、さらなる打撃を与え、唯一のリーダー国ドイツに、100万人の流浪の民を送り込みました。現在 ドイツの 一人当たりの最低賃金は 、400円であり食べる為には、ドイツの大義を捨てようとしているのです。

<「離見の見」で、世界を!時代を観る>

室町時代の観世流の「世阿弥」は「家伝書」にその極意を残しました。
「我見」…己を客観的に観る。
「離見」…相手の立場に立ち物や人を良く観察する。
「離見の見」…それら全てを俯瞰して観る。
……我見を深く捉えれば、自分の位置を正確に認識する事であり、離見は、相手の立場や、行動を良くつかみ、理解する事であり、「離見の見」は自分と相手、又は自分と「事実 」を丁寧に把握し、未来を創造する眼を持つ事では無いでしょうか?
……時代は分裂の後 統合と融合を迎えます。
「離見の見」…必要な能力の一つとして、獲得したいものです。



 
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